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2011年11月

「春のひまわり 春のアサガオ」 6

 夏という季節はテンションが上がるからなのだろうか、人は無理矢理にでも恋をしようとする。無理矢理人を好きになるのなんて恋愛じゃないのにと半分冷めた気持ちで夏を見つめていた私は、街に落ち着きが戻ってきた秋を歩く。

 男性は苦手なはずだったスズカでさえ、夏に胸を躍らせて舞い上がった。スズカの好きだった男は色白でまるで女の子みたいな男だそうだけれど、だからこそ多分今までの人生に於いてもモテまくっていたのだろう。モテまくっていたから、女の子 の想い、一人の人間がどう人を好きになっていくかなんて事は考えた事なんてないのだろう。そんな男は、同じように男の気持ちや想いなど考えもしない女と付き合って、何ヶ月かでまた乗り換えていればいいんだ。そういう遊びは出来ない子を巻き込むなと、私は怒りを込めながら思う。
 スズカは好きになる相手を間違えたのだ。まだ男の事などよくわかっていないスズカだから、それは仕方がないのかもしれない。ただ、今まで男を苦手としてきた子が初めて好きになる相手としては相手が悪かった。トラウマになるのではないか?それが一番心配なのだ。

 スズカは学校に来なくなった。心配してメールをするが返信は来ない。そんなだから勿論電話もとってくれない。私は今はそっとしておく時なのだろう、そう思ったので遠回しにそういう事を書いてメールをしたあと、しばらくスズカと距離を置いていた。B型で我の強いスズカだから、あまり干渉し過ぎても良くない。
 その頃、唯にも異変が起きていた。正確に言うと起きているような気がした。私は久しぶりに唯のマンションに遊びに行く事にした。土曜日ならばという事で、私は唯の好きなフライドチキンを持ってマンションに向かった。

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