« 美瑛 | トップページ | 城島健司と九州 »

私の途中下車人生

 2/25に角川文庫から発刊された宮脇俊三さんの「私の途中下車人生」を先日読み終わりました。
 宮脇俊三さんは鉄道紀行の第一人者と言える作家で、風景描写、乗客などの人物描写、それらをわかりやすく、深みのある表現で綴る方です。
 一般的に鉄道本というものは趣味性が強く、知識の乏しい人が読むには辛いものが多いのですが、宮脇さんの本は、このように読みやすく旅情を誘い臨場感溢れる文で展開します。読んでいると、その場所に行ったような気分になれるのです。
 そのような作風だからか、ファンレターは男性より女性が多かったそうです。

 その宮脇さんが、自らの半生を語ったものをまとめたインタビュー本(語り下ろしという)がこの本です。
 渋谷で過ごした幼少期〜戦時下の学生時代〜戦後の大学生活〜出版社での編集人時代〜会社を辞めて紀行作家になってから。という流れで面白おかしく語っていきます。

 宮脇さんはサラリーマン時代に務められていた中央公論社からは自身の本は出版せず、河出書房、日本交通公社(限JTB)、新潮社、文藝春秋社、角川書店、集英社、講談社など、色んな出版社から数十冊の本を世に送り出しましたが、この本は長らく文庫化されず幻の本になっていました。
 それを角川書店が文庫化したもので、おかげさまで私も今回初めて内容を知る事が出来ました。
 発売日には、宮脇さんの実娘である宮脇灯子さんの「父・宮脇俊三への旅」も文庫化されました。私はこちらは新刊時に購入しましたので、文庫は今回は購入いたしませんでした。こちらの本は、父親としての宮脇俊三さんの姿と、晩年の闘病生活を綴った本です。

 発売日の2/25は宮脇俊三さんの命日の一日前でした。早いもので、宮脇さんが天国に旅立たれて七年となりました。
 今でも、いやむしろ年月を重ねる毎に宮脇さんの話題は尽きず、新しいファンも増えているようで、絶版本が次々と装丁を新たに文庫出版されています。読みやすくて深みのある宮脇さんの紀行文は色褪せる事はないという事なのでしょうね。
 私の一番好きな作家さんです。

|

« 美瑛 | トップページ | 城島健司と九州 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1081873/33702922

この記事へのトラックバック一覧です: 私の途中下車人生:

« 美瑛 | トップページ | 城島健司と九州 »